2011年8月2日火曜日

中国の原潜で放射能漏れか、ネットでうわさ

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● 朝鮮日報より




朝鮮日報 記事入力 : 2011/08/02 08:37:32
http://www.chosunonline.com/news/20110802000012

中国の原潜で放射能漏れか、ネットでうわさ

韓半島(朝鮮半島)に近い中国遼寧省の大連港に停泊中の中国の最新型原子力潜水艦から放射性物質が漏れ出す事故が起きたとのうわさが、中国のインターネット上で広まっている。

米国にサーバーを置く華僑向けのニュースサイト「博迅新聞網」が7月30日に初めてこの情報を伝えて以降、中国のポータルサイト、中国版ツイッターのミニブログ(微博)を通じ、うわさが急速に広まっている。

博迅新聞網は、中国人院解放軍大連艦艇学院の消息筋の話として、7月29日に大連港に停泊している海軍の原子力潜水艦から放射性物質が漏れ出す事故が起きたと伝えた。
当時は「中国時代電子」のエンジニアが設備の取り付け作業を行っていたとされる。
博迅新聞網によると、事故は突然発生し、現在調査が進められている段階で、軍当局は現場を徹底的に封鎖するとともに、情報の外部流出を防ぐよう指示したとのことだ。

中国の軍事専門サイトは、中国軍の原子力潜水艦2隻が船舶のテストや訓練が行われる大連の小平島海軍基地に入ったとの情報があると伝えた。

中国メディアは、1日時点で関連する情報を伝えておらず、中国政府も特に反応を示していない。

しかし、インターネットで一気にうわさが拡大し、中国のネットユーザーは不安感をあらわにしている。
あるネットユーザーは
「うわさの真相を明らかにしてほしい。
わたしはうわさが事実だと信じている」
と書き込んだ。

中国は現在、潜水艦を約70隻保有しており、
このうち、約10 隻は原子力潜水艦で、
実戦投入が可能なのは6隻程度とみられている。
そのうち5隻は渤海湾と黄海(韓国名・西海)を管轄する北海艦隊に配備されている。
北海艦隊の原子力潜水艦基地があるのは、山東半島の青島と遼東半島の大連の2カ所だ。

2007年に米国の商業衛星は、大連の小平島に停泊する中国の「晋級」原子力潜水艦を確認している。
今回放射能漏れがうわさされている晋級の原子力潜水艦は最新鋭で、全長133メートル、排水量8000トンで、射程距離8000キロの潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)12基を搭載している。
軍事消息筋は、2隻前後が既に実戦配備され、3‐4隻が追加で建造中とみている。

中国当局は今年6月、渤海湾の「蓬莱19‐3」海上油田で起きた原油流出事故について、当初は事実を否定していた。
だが、ネットユーザーによって事故の事実が暴露されたことにより、その1カ月後に原油流出の事実を公表した。
大連は蓬莱油田から約150キロの位置にある。

反体制的傾向が強い博迅新聞網は、主に中国内部の消息筋を引用し、中国メディアが扱わないデリケートなニュースを報じることで知られる。
最近は江沢民前国家主席が死亡したと報じたが、その後に撤回した。





● 中国原子力潜水艦




朝鮮日報 記事入力 : 2011/08/03 08:46:05
http://www.chosunonline.com/news/20110803000018

【社説】大連の原潜事故説、中国は事実関係の確認を

中国遼寧省の大連港に停泊中の原子力潜水艦で先月29日、電子設備の据え付け作業中に放射線漏れ事故が起きたといううわさが、中国のインターネットや簡易投稿サイトを通じて広がっている。
事故後、中国軍当局は現場を封鎖したとも伝えられている。
中国の公式メディアは一切関連する報道を行っておらず、中国政府もこれといった説明をしていない。

中国ではメディアに対する報道規制のため、重要ニュースがインターネット経由で漏れ聞こえてくることが多い。
6月4日、17日に中国渤海湾の海上油田で起きた原油流出事故も、6月21日ごろに簡易投稿サイトのツイッターで伝えられ、7月1日になってメディアに報道された。
中国当局は当初、
「流出した油は10トン以下で、原油が広がった範囲は200平方メートルにしかならない」
と説明しておいて、7月5日には国家海洋局が
「840平方キロメートルの海域が汚染被害を受けた」
と認めた。

先月23日に浙江省温州市で起きた高速鉄道追突事故でも、中国当局は事故翌日に原因究明もしないまま、高架下に落下した列車を壊し、地中に埋めた。
さらに、「事故原因を追及するな」という報道指針でメディアを規制した。

中国は原子力潜水艦を6隻程度保有しており、5隻が西海(黄海)に面する青島、大連の基地を使用しているとされる。
このうち、「晋級」の原子力潜水艦は原子炉の出力が160メガワットで、標準的な原発(1000メガワット)の6分の1の規模だ。
原子力潜水艦で深刻な放射線漏れが起きたとすれば、中国と西海を共有している韓国にとってもデリケートな問題だ。
海に流出した放射線は、プランクトン、貝類など海底生物、小型魚の体内に入り、それを大型魚が食べる食物連鎖の過程で、西海の魚を汚染させる可能性がある。

韓国国民は日本の福島原発事故以降、中国沿海部で運転中の原発13基の安全問題を深刻に捉えている。
中国当局はインターネットで広がるうわさについて、信頼できる情報を韓国政府に速やかに提供しなければならない。
大国というのは、グローバル時代に見合った責任意識を持つことが出発点になる。




朝鮮日報 記事入力 : 2011/08/10 08:39:25
http://www.chosunonline.com/news/20110810000018

中国外交官「事故はなかった」=原潜放射能漏れ疑惑

韓国外交通商部(省に相当)は9日、中国の原子力潜水艦で放射能漏れ事故があったとの疑惑について、在韓中国大使館の担当外交官2人を呼び情報提供を求めた。
これに対し、中国側外交官は「そうした事故はなかった」と説明した。

今回の疑惑は、先月30日、米国にサーバーを置く中国語ニュースサイト「博迅新聞網」が、中国で原子力潜水艦の放射能漏れ事故があったと報じたことがきっかけとなった。

韓国政府当局者は、5日付の中国紙環球時報が中国国防省の話として、中国海軍の原子力潜水艦で放射能漏れ事故はなかったと報じたが、中国政府が正式に説明したものではなかったとして、
「情報提供を望む韓国の立場を本国に伝えてもらいたいと考え、中国大使館の外交官を呼んだ」
と説明した。

中国側外交官は席上、
「(本国に伝えるまでもなく)国防省の説明通り、原子力潜水艦の事故はなかった。
今月4日に渤海湾一帯で船舶の航行を8時間禁止したのも、中国海軍の通常の演習が理由であって、他の理由はない」
と説明した。』




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